ゴルフに欠かせない道具の一つにゴルフボールがあります。その歴史は非常に古く、ゴルフの歴史はゴルフボールの真価の歴史といっても過言ではないでしょう。よりゴルフの魅力を知るために、今に至るまでのゴルフボールの歴史をご紹介します。
実は奥が深いゴルフボールの歴史

ゴルフの歴史は長く、これまでもプロ、アマ問わず多くの人々に愛されてきたスポーツといえます。ゴルフを愛する人々は、より良いスイングや理想のショットを実現するために飽くなき探求心でゴルフの技術の向上を行ってきました。
そしてそうしたゴルフの技術の進歩とともに、ゴルフの道具も進歩してきたのです。
ゴルフは様々な道具を使うスポーツですが、その中でも最も身近なゴルフボールの歴史をご紹介します。
ゴルフボールの歴史は古い

ゴルフボールの歴史をさかのぼると、古くはエジプト文明の時代からゴルフのルーツともいえるスポーツがあったと思われます。
その頃のボールは羽や髪の毛を皮で包んだものや、木や石を使っていることもあったようです。
1500年代になると鷲鳥の羽毛を牛革で包んだボールが主流となりました。中に濡らした鷲鳥の羽毛を入れることによって乾きながら膨張して硬いボールが作られ、ゴルフにぴったりのボールが出来上がったものの、高い技術が必要になったため一日に数個しか作ることができなかったようです。
そのため、当時の資料では1個数千円という価格で販売されていたこともあり、簡単には手を出せない高級品であったことがうかがえます。
現代のゴルフの形に近づいたのは1800年代後半ごろです。この頃のボールはボール表面にメッシュ模様を入れるという使用が大流行しました。
なぜゴルフボールの表面は凸凹しているのか

どうして近年のゴルフボールの表面が今のような形状になったのかにはちゃんとした理由があります。
それは、長年ゴルフを楽しんできた人々によって、ボールの表面は使い込んで傷ついた方が不思議と飛距離が上がるということがわかってきたことにあります。
飛距離を上げるにはボールは傷がついていた方がいい、つまり凸凹していた方がいいということに気が付いたのです。これがいわゆるディンブルの始まりです。
それ以降、どんな凸凹が一番飛ぶのか、凸凹の数はいくつあるほうが一番いいのか、大きさはどれくらいかなど研究が始まりました。
理論的にはディンブルがあることによって空気の流れがボール表面に沿って回り込み、抵抗を弱める作用があるため、ボールのスピードが持続し、より遠くに飛ばすことができるようになるわけですが、ゴルフの先駆者たちはそれをプレーを通して自然と発見していったのです。
ディンブルを熟知するとゴルフの幅が広がります

現在もディンブルの研究はより進んでいます。
様々なメーカーがいろんなディンブルを商品化していますが、一概にどれが一番いいと言い切れるものではありません。つまり、どんな状況にも対応できるベストなディンブルはないのです。
ここがゴルフの奥深さの要素の一つといえますが、例えば、ディンブルの設計と中身の素材の組み合わせでも数々あり、上がりやすいボール、スピードが出やすいボールなど様々な特徴を持ちます。
自分のプレースタイルによって最適なボールの特徴が人それぞれ変わってくることは容易に想像できますし、コースや天候などの条件によってボールのチョイスも変わってくるものです。
ある性能を優先するためにある性能は捨てるというような選択肢もあり、道具を熟知することはプレーの向上に直結するといえるでしょう。
ボールの歴史を考えると、ゴルフの奥深さを感じるとともに、長い歴史の中でゴルフを愛する人たちによってより進化してきたゴルフの魅力を感じることができるでしょう。
ボールなんてどれも同じと思われている方は試しに複数の種類のボールを試し打ちしてみましょう。新しい発見に出会えるかもしれません。