現在ではありとあらゆるゴルフクラブが比較的簡単に手に入るようになっていますが、ゴルフクラブの発達には多くの人の努力が関わってきました。サンドウェッジを作ったジーン・サラゼンという人物について学んでみましょう。
バラエティ豊かなゴルフクラブの開発

今でこそゴルフのクラブメーカーが科学の力を存分に用いて日々改良された良質のゴルフクラブを作り続けていますが、かつてはそれほどまだ充実したクラブが揃っていたわけではありませんでした。
またゴルフトーナメントに関するレギュレーションも現在とはかなり違っていました。
どのスポーツの世界でも用具作りのプロ、職人たちが存在しています。
プロ野球選手のバットを作る職人やサーフボードを削るシェイパーなど分野は違っても物作りにはプロフェッショナルの要素が深く関わってきます。
ゴルフクラブの場合も専門家がいるわけですが、とりわけ使う道具の種類が多いゴルフの世界では道具選びと調整が重要な課題となってきます。
ゴルフをプレーする人の中には、これだけ多くの種類のクラブが開発されてきたのはなぜなのだろうと不思議に思ったことがある人も少なくないと思います。
今では当たり前に使われているゴルフクラブの数々にもやはりはじまりがあり、製作者の大変な努力があったのです。
ジーン・サラゼンという人物

今ゴルフを好きでプレーする人なら当たり前のように使っているサンドウェッジですが、このサンドウェッジにももちろん生みの親がいます。
実は1935年に史上初のグランドスラマーとなったジーン・サラゼンという人物がサンドウェッジを発明した人物なのです。
この素晴らしいゴルファーの名前はその名が付されたトーナメントのおかげで日本人のゴルフ好きの間でもある程度浸透しているかもしれません。
ゴルフの腕は前述したとおりですが、サンドウェッジを開発したことからもわかるように、ゴルフに関して色々なアイデアを生み出す天才でもあったのです。
現在では重量のある重いスチールシャフトを用いることによってスイング軌道を安定させたりすることは一般的になっていますが、このジーン・サラゼンは昔から自分で考えて、クラブヘッドに鉛を詰めて、重いドライバーを作り、それで練習をしたりしていたそうです。
さらに現在のリマインダーグリップの原型を考え出したのもこのジーン・サラゼンだと言われています。
アイデアマンによるクラブ開発

あるときジーン・サラゼンは離陸する飛行機の尾翼を見て、サンドウェッジの開発を思いついたと言われています。
彼は9番アイアンのソール部分に鉛を付けてサンドウェッジの原型を作り始め、自分の家の裏のバンカーで日々練習を重ねていったのです。
そして自分の納得いくものが出来上がるやいなやそれを使用してトーナメントに出場し、その年の全米オープンと全英オープンに勝利してしまったのです。
そしてその後前述した1935年のグランドスラムの栄光へと続いていったのでした。
自分のクラブへのこだわりを持ちましょう

今ほとんどのゴルファーは自分自身で形状を変えたりしてクラブを変更することは基本的にしないと思います。
さらにクラブに関するレギュレーションも厳しくなっていますので、勝手になんでもできるわけではありません。
しかしジーン・サラゼンの示したゴルフへの情熱、もっとうまくなるために工夫したいという精神態度には習うことができますし、見習うべきでしょう。
自分自身のゴルフクラブを調整し、本当に自分に適した状態への進化させるために研究と練習を怠らないようにすることによってそうすることができるのです。”