短いパターはもう古い!?中尺パター(ベリーパター)の3つの打ち方

パターの種類には短尺、中尺、長尺の3種類があります。中尺パターとは、普通のパターと比べて若干シャフトが長いパターのことで長尺よりも短いものの、普通のパターより長いので同じような打ち方は適しません。今回は中尺パターの打ち方を3つまとめました。

中尺パターってなに?

中尺パターとは、普通のパターと比べてシャフトが長く長尺よりも短いパターのことをそのようにいいます。普通のパターの長さは34インチ前後ですが、中尺パターは38インチ程度です。中尺は別名でベリーパターとも呼ばれており、短尺から長尺に移行する前の準備期間にお試しで使用したり、長尺が長すぎて違和感がある方が主に使用することが多いようです。

短尺から中尺パターに変える最大のメリットはスイング時の余計な動きが制御されるようになること。短尺よりもシャフトが長い中尺は手元でヘッドをコントロールしようにもシャフトの長さが邪魔になり、強制的に手打ちのクセが修正されます。結果、ストローク自体に安定感が生まれ、パッティングスタイルにも変化が生まれます。

また、中尺は短尺を使用している時より前傾角度が浅くなるため、腰痛が改善されることがあります。また、視線の位置が自然と高くなるのでラインを遠目で確認できるようになり、結果的にストロークのイメージが出しやすくなると言われています。

打ち方1. 左肘、左肩を下げる

まず中尺パターを打つ際は、左肘、左肩を下げて打ちましょう。中尺パターは普通のパターと比べてヘッドが重いため、短尺よりも大きい慣性モーメントが働きます。このスイング中はこのヘッドの重みがストロークをまっすぐ動かす役割を果たすので自然とストレート軌道に動いてくれるようになります。

逆に左肘、左肩を下げてスイングできないとストロークの際に肘が張ったり、肩がいかり肩になってしまいヘッドのスムーズな動きを邪魔してしまいます。

パターのヘッドをよりまっすぐ引きたい、真っ直ぐ戻してきたいというのであれば、左肘や左肩の使い方には特に注意が必要です。パッティングは肘や肩よりも両脇腹や腹筋を積極的に動かしてパターヘッドを振るイメージがあった方が手元を大きく動かさずに体幹を使ってスイングするイメージが出やすいです。

打ち方2. グリップエンドをお腹に当てる

中尺パターを打つ際は、グリップエンド(グリップの端)をお腹に当ててスイングします。グリップエンドが当たる位置はおへその横辺りがひとつの目安ですが、やや内側にきたり、外側を向いてしまっても基本的には問題ありません。

大事なのはおへそにつけたグリップエンドが支点となり、普通のパターと同じグリップでスイングできるような状況を作りあげること。それができているのであれば支点であるグリップエンドの位置はそこまで重要ではありません。

ボール位置とおへそのポジション、そしてグリップエンドの位置。この3点が常にどの位置にあるのかを把握しておけば、調整を重ねる中でベストなアドレスポジションというのが自然と見つかるはずです。

お腹にグリップエンドを当てた跡のスタンスは、短尺の普通のパターを構える時と同じ幅でも結構ですが、すこし広げてワイドスタンスにした方が足元が安定することもあります。ただ、足元は広げれば広げるほど前傾が深くなるのでラインの見え方やストロークのイメージは出にくくなります。

その他、注意点としてはボールと目標地点を結んだターゲットラインに対して、肩と足のラインが平行になるよう構えておくこと。これはよく見落としがちなチェックポイントですが、シャフトが長くなったぶん、どうしても右肩が出てきやすくなるので気になった時は後ろからアドレス方向を同伴者にチェックしてもらうなど対策を講じると良いでしょう。

打ち方3. ボールの位置に注目

中尺パターのボールの位置は基本的にはお腹の位置の真下。これが最もベージックなポジションです。ボールを合わせるときは先にヘッドの向きを合わせて、その向きに合わせてグリップを構えて最後にスタンスをセットします。

この順番が逆になるなど、おへその横辺りにグリップエンドを当ててからフェース面をセットしたり、先にスタンスを決めてからフェース面を合わせようとすると必ず目標と違う方向を向いてしまうミスが発生します。

ボールもスタンスの真ん中でOKですが、セットは必ずフェース面を最初に合わせるこれだけでアドレスの精度がぐっと上がってきますのでできていないという方はぜひ明日からでも始めてみてください。

ちなみにボールの位置よりもパターをお腹に当てる位置が目標方向寄りになること、ボールより手が前に出る状態のことをハンドファーストといいます。逆に手の位置がボールの位置よりも後ろ側にきてしまうことをハンドレイトと言います。

パターはフェースの面が真っ直ぐなのでロフトは0度だと思っている人がおおいですが、実はパターにも2、3度程度のロフトが付いています。このロフトがハンドレイトに構えた場合は寝てしまいやすくなるのでボールにフック回転がかかり過ぎる人やひっかけなどのミスショットが多い人はハンドファースト気味に構えるクセを身に着けましょう。

ハンドファーストに構えるとヘッドが上から下に向かって動きやすくなるの転がりが悪くなると思っている方が多いですが、実際にはアッパー起動でボールに当たるので自然な純廻転が生まれやすくなってボールの転がりは逆に良くなることが多いです。

今回のテーマは中尺パターでしたが、いかがだったでしょうか?中尺パターを使うことで、スイングの軌道は格段に安定します。短尺に限界を感じているという方は紹介した打ち方を参考にして、より完成度の高いパッティングができる中尺パターに買い替えてみてはいかがでしょうか。