7番アイアンは初心者がスイング作りの基本として取り組むには最適なクラブであるといえます。時にはスコアメイクの鍵にもなり、7番アイアンの練習の出来栄えによってはスコアが良くなったり、悪くなったりもします。今回は7番アイアンを使った基本のテクニックを紹介します。
小さな振り幅のハーフスイングを覚えよう!

7番アイアンというクラブは大振りで振り回し、飛距離を稼ぐクラブではありません。どちらかかというとピンまで残り100Yから150Yくらいの距離をスリークウォーターくらいの振り幅で狙っていく場合に主に使用します。
そのため、海外などの多くのプロコーチやインストラクターも初心者がいきなり握って飛距離を出せるクラブではないため、最初からフルスイングするのではなく、はじめは腰から腰の大きさの振り幅でボールを打つ、いわゆるハーフショットで7番アイアンを練習することを強く推奨しています。
ドライバーやフェアウェイウッドのように、フルスイングでは芯に当たりにくいクラブですが、この小さなスイング(ハーフスイング)であれば、何とかボールにうまくヒットさせる事ができるでしょう。
練習場では主に30ヤードや50ヤードくらいの看板を目印にしてハーフスイングで打ち、看板まで届くか届かないかくらいの距離を集中して狙い打つ練習に挑戦してみて下さい。このショットの主な目的はインパクトの正確性を向上させることにあります。
したがって、闇雲に飛ばす事ばかりを意識して腕や手で振るのではなく、あくまでも身体の回転を主に使ってで打つこと。そして上達の動きは下半身の動きに同調させながら、スムーズにボールを払い打つ事が大切です。また、振り幅については腰から腰までの大きさを意識して体の回転で打ちます。
体の回転を意識して打つとはじめはどうしてもシャンクやスライス系のボールが出やすいので不安に思う人もいるかも知れませんがタイミングよくインパクトできるようになると誰でも簡単に打てるようになります。
慣れたら、スリークウォータースイングに挑戦してみよう!

腰から腰までの振り幅でボールを打っていくハーフスイングをある程度マスターしたら、今度は少し振り幅を大きくして、肩口辺りまでテークバックでクラブヘッドをあげてみます。ただし、フルスイングするときのような全力ではなく、やや少し小さいスイング幅でボールを打っていきます。こういったショットのことをスリークォータースイングといいます。
スリークウォーターショットが本番のラウンドで生きるのは縦の距離感の挑戦が難しい中途半端な距離が残った場合での状況です。フルショットでは少し大きいが下の番手だと明らかに届かないといった状況ではこのスリークウォーターショットがものをいいます。スリークウォーターショットは身につけるまでにある程度の練習というか、訓練が必要ですが、慣れてしまえば、スイング中に変に力むこともなく、再現性もフルショットに比べ、高いのでこのショットだけでラウンドしたほうが、意外と良い結果が出ることもあります。
スリークウォーターの打ち方は、ハーフスイングで練習した、腰から腰までのスイングと基本的には大きく変わる事はありませんが、ハーフスイングよりも若干スイング幅を大きくします。それだけでスリークウォーターショットの完成です。ただし、初心者の場合は、スイング幅が大きくなりやすく、気がついたときにはフルスイングとあまり変わらないくらいに力んでクラブを振ってしまうこともよくあるので暇な時など、こまめに鏡などでスイングチェックを行なうと良いでしょう。
初心者であれば、男性は7番アイアンのスリークウォーターショットで飛距離130ヤード、女性ならば80ヤード〜90ヤードくらいは飛ばしたいところです。だいたいの目安ですのであくまでも無理に飛ばそうとしないことが大切です。
総仕上げ!最後はフルスイングでのショット!

スリークウォータースイングでのショットにある程度は慣れてきたら、最後にフルスイングのショット練習に挑戦してみましょう。ただし、フルスイングのショットと言ってもハーフスイングショットやスリークウォーターショットと同じようにスイングします。100%の力感あふれるスイングでボールを打ってはいけません。体の回転を意識して肩回りや手首などムダなところに力が入らないように意識しながら下半身リードの力でボールを打っていきます。
始めはだいたい8割くらいの意識でトップの位置を決めて、打ちます。だんだん体も温まってきたら、トップの位置をさらに深い位置に入れて、最大限のトップ位置からクラブを振り下ろしてボールを打ってみて下さい。ハーフスイングやスリークウォーターを取り入れる前とは比べ物にならないくらい、あなたのフルショットの精度は上がっているはずです。フルスイングしてくださいというと、アマチュアはどうしても肩回りや両腕、手首などに不要な力みが生じてしまい、結果的に自分の思い通りのスイングできなくなってミスを誘発する人がほとんどです。しかし、ハーフスイングなどで下半身を使ったスイングを意識すると自然な力感で振れるようになり、方向性やミート率も格段にアップするのでミスショットが出にくくなります。
ゴルフはは野球のようにただ、飛ばすだけのスポーツではありません。どのように距離を打ち分けられるかを競うスポーツです。7番アイアンなら同じ番手でもふり幅によって様々な距離を打ち分けられるようになった方がコースマネジメントはし易くなります。初心者はまずはしっかりと正確にボールにクラブヘッドをヒットさせることを第一に考えながら、次第に高さや方向を整えるショットを覚えていくとよいでしょう。上達目指して頑張って下さい。