トッププレイヤーも実践している!?レイドオフってなに?

プロゴルファーのスイングをチェックすると、最近の傾向としてレイドオフ気味にテークバックするゴルファーが多いことに気づきます。これまではどちらかというとセオリーではタブーと言われていましたが、最近では評価が見直されてきています。なぜレイドオフは流行しているのかを知ると、フォームやクラブの選び方も変わってきます。今回はレイドオフとは何なのか、簡単にご紹介します。

プロゴルファーにレイドオフが多い?

皆さんにとって理想的なショットとはなんですか?まっすぐに飛ばなかったり、思ったとおりの軌道にならないと思った時、レイドオフを意識してみることでボールの軌道が微妙に変化する可能性があります。

最近のプロゴルファーのツアーをチェックするとスイングがレイドオフの傾向が強まってきています。レイドオフのスイングは以前はダウンスイングでフェースが開いてしまいやすくなるため、敬遠する人が多かったのですが、道具の進化によってスイングの基本のセオリーが少しずつ変わってきています。

レイドオフとはいわゆるスイングのトップの状態でスイングシャフトが構えたときのボールとシャフトラインとを結んだ線、いわゆるスイングプレーンよりも下側に傾いている状態のことをいいます。スイングを真後ろからシャフトが頭側ではく、お尻側に斜めに倒れやすいゴルファーがいわゆるレイドオフスインガーとうことになります。

反対にシャフトが頭側に倒れる状態のことをアップライトまたはシャフトクロスといいます。シャフトクロスはクロスシャフトなどとも呼ばれることがありますし、海外ではアクロス・ザ・ラインとも表現する人もいます。

ゴルフ教室やスイングの基本を解説している教科書ではテークバック時のシャフトは立てて、ターゲット進行ラインに腰の位置では平行のポジション、さらにトップではスイングプレーンになるべく沿う形でシャフトラインが動いてくる形が理想であるとされています。

トップ位置でクラブをレイドオフ気味のポジションに収めるには右肘の使い方がキーポイントとなります。バックスイングで腰の位置に手がある時、右肘を体の内側に絞り込むような使い方でテークバックできない人。いわゆるフライングエルボー気味に右肘を使う方はトップでレイドオフ気味のポジションに手元を収めることはできません。

トップポジションのスイングを真後ろから見た時に右肘が90度になる、いわゆるタイガー・ウッズ選手のような使い方をしろとまでは言いませんが、右肘が外側に張りすぎないトップを目指すことで徐々にレイドオフ気味のトップが出来上がっていきます。

トップでレイドオフ気味にクラブを動かすゴルファーはトップでフェース面が開いてしまいやすく、そのままの向きで当たってしまうとスライス、逆に開いた面をインパクトで戻そうとするクセが身についてしまうので意外と慢性的なフックに悩まれているゴルファーも多いのが現状です。そういったデメリットも把握した上で自分に合ったスイングなのかを見極めて導入するかどうかを決めるのがよろしいでしょう。

レイドオフはクラブの進化が原因?

基本的なゴルフの教科書ではレイドオフはスライスボールが出やすくなる可能性があり、シャフトはあくまでもスイングプレーンに沿ってまっすぐに立てるようにあげるのが理想だとされています。しかし、プロがレイドオフ気味にテークバックしようとするのはなぜでしょうか?

これには2つの原因があると考えられます。1つ目の理由はクラブの進化です。最近のクラブはヘッドが進化した結果、以前よりもインパクトでフェース面を大きく開閉させる必要が無くなってきています。開閉が必要なくなったということは以前よりも面が真っ直ぐの状態で当りやすくなったのでそれほどダウンスイング時のフェースの開きに気を使わなくても良くなってきたということでしょう。

つまり、以前はレイドオフ気味にインサイドアウト軌道でヘッドが入ってくるととんでもなくボールが捕まるミスショットが出やすかったが、最近のクラブはそうではない。それなりに思いきりインサイドからヘッドを入れてもそれをカバーするだけの技術力がクラブに備わっているということが言えるのでは無いかと考えられるのです。捕まりすぎるとフックしやすいですが、フェースがインパクトで閉じる動きが入って来づらいということになると当然、プロはよりインサイドからクラブを振り下ろして捉まり気味の距離を稼ぐボールを打ちたいと思うのは自然な考えでは無いかとも考えられる訳です。。

ただ、アマチュアと違ってプロゴルファーは微妙な変化を感じ取っているので少しでもフックを警戒しないといけない場面ではレイドオフのスイングに微調整を加えています。クラブの特徴も活かしつつ、ここはレイドオフに振ってOK、逆にここはアップライト気味に打とうといった感じで目的の球筋やマネジメントの違いによって微妙にスイングを変えて、極端なフックが出るといったミスが出ることを回避しているのです。

アマチュアもレイドオフが良いのか?

プロゴルファーのスイングのトレンドは少しずつはレイドオフ気味のスイングへと変化してきています。スイングの基本は時代によって変化するものであって、過去は良いと言われていたセオリーも環境によって変化します。これは道具を使うスポーツである以上、そこにどうフィットしていくかは永遠の課題というかテーマでもあります。この進化にうまく適応出来たものはより高いパフォーマンスを発揮できるようになり、なかなか順応できないといつまでも古い道具にこだわりづづけなければならないので辛い未来が待っているといっても過言ではありません。

野球のバットやグローブと同じようにクラブも一昔前よりも大きく進化しました。以前とは素材や形状も大きく変わってきているのでスイングにも当然の如く変化をもたらします。最近のクラブの最も大きな変化といえばドライバーヘッドの大型化です。これはゴルファーのスイングにかなりの影響をもたらしました。

ヘッドが大きくなった結果、重心位置が以前よりも深く低い位置にくるように平型化しましたし、高性能のシャフトを取り付けるようになったのでミスヒットに強いヘッド左右型の慣性モーメントが高いクラブが次々に出てくる時代になりました。

ここまで道具が進化すれば、スイングであれこれ工夫したり試行錯誤してムダな動きが入りすぎるのはおそらくよくありません。最近はヘッドの大型化によってレイドオフが流行っているなどといった意見もありますが、ヘッドだけでなくシャフトやボールも同時に進化しているのですから、左右へのバラツキは以前のクラブに比べて圧倒的に強くなってきています。

これからどんなスイングが流行るのかと聞かれると回答に困ってしまいますが、最近の若い選手のスイングを見ていると、レイドオフとかシャローイングとかそういう話ではなくなってきているようにも思えてなりません。よりシンプルに場合によってはロボットのような機械的でシャープなスイングをするゴルファーの方がミスは出にくく、いわゆる感覚というか手先の器用さで勝負するようなスイングは少数派になっていくのではないでしょうか。

自分自身にあったスイングを選ぼう

すべての方がレイドオフにした方が良いかと言われると結論ははっきりしません。スイングには個性があり、自分にフィットするスイングがベストという考え方があります。だた、ゴルフにも他のスポーツと同様にセオリーというものは存在しますし、明らかなNGスイングというのはあります。

そう考えると、スイングを無理に修正してまでレイドオフに取り組みべきかと問われると疑問符がつきます。今までのフォームでも飛距離が出て、曲がらないというのであれば、わざわざバラバラにしてまで取り組むべきものでも無い可能性が高いです。

ただクラブの進化によってレイドオフ気味のスイングは理にかなっているというのは事実ですし、取り入れようとする傾向はより加速しそうな流れが生まれています。もし新しいクラブを買ったけど、いまいち飛ばない。スコアが伸びなかったり、新しいクラブだとスライスやフックが多くて方向性に悩みがあるという方はレイドオフを意識してみることでボール軌道の安定化が期待できる可能性は十分にあります。

ボールが曲がる理由はグリップの位置や握り方なども影響しているのでスイング軌道だけでなく原因はもっと複合的に探るべきです。ポイントは、どういった動作をしたらスライスするかフックするかといった理屈を理解すること。どうやったら自分の思った方向に思い通りの軌道のショットが打てるようになるかといったことに真剣に向き合うことが大切です。時にはわざとフックさせたり、スライスさせたりする練習で軌道の変化によって自由な打ち分けができるようなスイングを目指すことが第一歩となります。