ざっくり解説!ゴルフのヘッドスピードを上げる為の簡単なトレーニング方法まとめ

スイング中のクラブのヘッドスピードを上げるには大きく分けて2つの方法があります。ひとつめは体の柔軟性を磨き、腕や腰の捻転力を向上させる方法です。そして2つ目は腕力や脚力を鍛えてクラブを早く振るための強靭な筋力を作り上げるためのトレーニングに取り組む方法です。この記事ではどちらかというと2つ目の方法、つまり筋トレによってヘッドスピードを上げる方法をいくつかご紹介します。

この記事を読めば、 筋トレによってヘッドスピードを上げるための方法論だけでなく、実践するにあたっての注意点などを中心に理解が深まるようにじっくり解説します。筋トレによって、ヘッドスピードを上げ、今までにない飛距離とスイングスピードを手に入れましょう!

ゴルフスイングのヘッドスピードを確実に上げるために実践すべき事

ゴルフのヘッドスピードを確実に上げるためにはまずは自分自身のスイングを知ることから始めましょう。飛ばしに定評のあるプロやトップアマの面々のスイングと比較して自分のスイングはどう違うのか、まずは飛ばすうえで弊害となっている自分自身のスイングのウィークポイント(弱点)を知ることが大切です。

自分自身についてより詳しく理解できていなければヘッドスピードをあげるために何をすべきなのかがはっきりしませんし、仮に間違った方法を試していた場合は元に戻すための方法も分からなくなってしまうようでは本末転倒だからです。

少し前の時代であれば、近所のトップアマチュアや地元のトッププロのスイングを真似することぐらいしかスイングを磨く方法はありませんでしたが、今はスマホアプリやコンデジカメラ、小型のハンディカムなど便利な道具がたくさんありますのでそういった機器を活用すれば自分一人でもスイングチェックは簡単に行できてしまいます。

そういったスイングチェックを行った上で実際のスイング改造にチャレンジしていくことが確実にヘッドスピードを上げるための大切なプロセスとなります。特に筋トレによってヘッドスピードの著しい向上が期待できるのはどちらかというと華奢で体の線が細く、クラブを振っている際に頭の位置や肩や腰などの体の一部が左右や上下に動いてしまうような細身タイプのゴルファーです。

そういったゴルファーはスイングフォームには大きな欠陥は無くてもと、基礎的な筋力が不足している状態で体の柔軟性ばかり意識したスイングに磨きをかけるだけではヘッドスピードの急激な上昇は望めません。しかし、筋力トレーニングを実践した筋力アップを図れば、そういったゴルファーこそ劇的な変化が起こることが可能性があります。

ゴルフに必要な筋トレでまず真っ先に鍛えておきたいのが背筋や腰回りといった体の大きな部位の筋肉です。例えば、背筋の筋力を鍛えたい場合は8時4時ぐらいの大きさで大きく振るスイングを意識します。ゴルファーならテークバックの瞬間に右腕とシャフトが地面と平行になるポジションというのはわかりますよね。このタイミングで思い切りクラブが自分の体よりも遠くを通過させるようなイメージを持ってクラブを振ること、大きな筋肉を使うにはこういった感覚でクラブを振ることが非常に重要です。

このドリルを意識するだけでもあなたのスイングの「弧」は大きくなり、ヘッドスピードは著しく向上します。激しい筋トレの実践が必要のないほどにスイングフォームが完成されているという人もいるかもしれません。しかし、筋トレを取り入れればそういった方でももっと楽にクラブを振れるようになります。自分自身の肉体を変えることでそういった未知の自分自身と出会うことができます。

ラウンド中は歩け!ゴルフ場でも実践できるヘッドスピード向上トレーニング

ここまで記事を読んだ人の中には筋トレの重要性は理解できたけれども、急に激しいトレーニングを実践するのは難しいという方も多いことでしょう。そんな方は無理をせずにまずはお手軽な筋力トレーニングからまずはスタートしてみてはいかがでしょうか?

例えばプレー中に誰もが利用するであろうカート移動を利用したトレーニング方法の実践は特におすすめです。 ゴルフのプレー中は次のホールやクラブハウスに移動する際に必ずと言っていいほどゴルフカートを使用します。しかし、 少しでも体を鍛える目的でゴルフをしたいというのであればゴルフカートの頻繁に利用するよりもなるべく自分自身の足で歩いてプレーした方がよっぽど良いトレーニングになります。

ティーショットを打った後は残りの距離を素早く計算して2、3本のクラブを持ってセカンド地点までダッシュで向かいます。たとえ短い距離でもカートに乗らないという選択をするだけでちょっとした脚力アップのトレーニングになります。

この方法であれば専用の器具や道具がなくても誰でも簡単に始められます。また残り距離を素早く計算して番手を決める訓練をしておくことはあなたのプレー全体に余裕をもたらします。浮いた時間は有効に活用してマネジメントやコース戦略を考えるための時間として活用しましょう。手始めに行えるトレーニングの最初のステップとしてまずはカートに乗らない歩く運動から取り組んでみてはいかがでしょうか?

自宅&ジムで鍛える!背筋と足腰のヘッドスピード向上トレーニング

プロやトップアマの間では常識ですが、実はヘッドスピードを効果的に上げるには背筋と下半身のトレーニングを行うことが大切だと言われています。背筋を鍛えるトレーニング方法といえば、うつぶせに寝た状態から体を反らせて広背筋に負荷をかける方法が良く知られています。

確かにこの方法は背中の大きな範囲の筋肉を鍛える方法としてはかなり効果的なエクササイズのひとつであることは間違いありません。しかし、ゴルフというスポーツは体をねじり上げる動きを必要とするスポーツであることを考えるとこのエクササイズだけでは左右の脇腹を中心とした側筋に近い部分の背筋を鍛えることはできませんし根本的な解決方法にはなっていませんし、飛距離アップの効果にはつながらない可能性が高いです。

側筋を鍛えるには涅槃像の様に体を横に向けた状態で寝そべった状態で横腹に力を入れて両足を上下に持ち上げるようにして動かすエクササイズが効果的です。このエクササイズはかなり地味な動きですので途中で音を上げてしまう人も多いトレーニングです。最初の1回、2回は簡単に両足持ち上げることができても、初めての方は10回ほど続けていると途端に脇腹が痛くなってしまうでしょう。無理に行おうとすると脇腹を痛めることになるので最初は10回2セット程度からスタートしてみるのが良いのかもしれません。

上体と同じくらい重要なのが下半身の筋肉です。飛距離アップに必要な下半身強化のトレーニング方法といえばスクワットが最も効果的なトレーニング方法であるとゴルファーの多くがそう認識しています。

しかし、足腰の筋力に自信がないゴルファーがいきなり無理なスクワット運動を行うことはあまりおすすめではありません。初めは足腰というよりも主に「ふくらはぎ」周辺の筋肉を鍛えるトレーニングの実践を優先したほうが飛距離アップの効果にはつながりやすいです。

ふくらはぎを鍛えることはダウンスイング時の瞬間的なエネルギーを受け止められるだけの「ひらめ筋」を強化することにつながり、飛距離アップに向けた抜群の効果が期待できます。そういった目的の筋トレとして特にオススメのトレーニング方法のひとつがスタンディングカーフレイズ法です。

この方法を実践するにはまず階段などの段差に半分足裏が隠れるくらい乗せ、その状態で肩幅ほどに両足を開きます。その状態でバランスを上手に取りながら、つま先足だけで全体重を支えられるくらいに背伸びをします。この動きを何度か繰り返すことで徐々にひらめ筋へと強い負荷がかかるようになります。10回1セットとして毎日2セットずつ1週間くらい実践すれば、両ふくらはぎの筋力の強化を誰もが実感できる効果的なエクササイズです。ただし、何事もそうですが、カーフレイズ法も2セット以上を1日で一気に行うことは膝を痛める原因になるのでおすすめできません。筋トレは無理のないようにが鉄則ですので無理のない程度に自分を追い込むようにしましょう。

側筋とひらめ筋のこの2つの筋肉を強化することであなたの飛距離は確実にアップします。背筋力の強化はバックスイング時やトップでの力のタメの安定化につながりますし、ひらめ筋の強化はダウンスイング時の再現性の高い分厚いインパクトの実現につながります。

ヘッドスピードを上げるための最も重要なポイントは、ゴルフボールに強い力のあるインパクトを与える筋肉を鍛えることです。ヘッドスピード向上のためには自分自身がいつもどういった筋肉を使って飛ばそうとしていのか、そういったことを考えて筋力トレーニングを行わなければ、最短距離での飛距離アップ実現は難しいでしょう。

手首を鍛えろ!プロも実践するヘッドスピード強化を目的としたトレーニング

ここまではどちらかというと体の大きな部位の筋肉アップがヘッドスピード強化には重要であるという話が中心でしたが、最後はそれだけではなく手首周りのような小さな筋肉の強化も実はヘッドスピード強化についてお話します。

実際に有名プロゴルファーやトップアマの多くもこういった筋肉の重要性については既に知見を持っており、実際に新聞紙を使った簡単なトレーニング方法などはプロやトップアマも実践しているかなり有名なトレーニングのひとつです。

このトレーニングを実践するためには、まず最初に新聞紙を重ねて床やテーブルに置きます。さらにこのように丸めた新聞紙を片手だけを使ってさらに小さく丸めていきます。最終的に小さなボールの形になるまでこの1枚ずつ細かく丸める作業を繰り返します。

このトレーニング方法は両方の手のひらを使って新聞紙を丸めるトレーニング方法ですが、簡単そうにみえて実際に行うと意外と両手の握力をかなり使うかなりきついトレーニング方法です。このトレーニングは単に握力を鍛えるというだけでなく、両腕や手首の筋肉を鍛えることにもつながります。慣れてきたら、片手だけでも小さく丸めるトレーニングに挑戦してみても良いかもしれません。

手や腕を鍛えることはヘッドスピード向上には直接的にはつながりにくい筋肉ですが、握力や腕力が付いてくればよりダウンスイング時のタメが強くなり、結果的にヘッドスピードが早くなるということがあります。

実際にトップクラスのプロも実際に行っていたトレーニング方法でもありますし、結果という裏付けもあるトレーニング方法ですのであきらめずに続けることで必ず満足できる結果を得られるはずです。

自分自身の現状のヘッドスピードを知るためには、市販の精密測定器が必要となります。しかし、ゴルフ初心者などそこまではゴルフにお金をかけたくないとう方も多いことでしょう。そんな方は専門のゴルフショップや量販店などに行けば、無料で簡単にヘッドスピードを測定してもらうことができます。一般的なアマチュアのヘッドスピードは38から43が平均値です。さらに上級者となるハンディキャップ10前後になるとこの数値が45前後~50程度に跳ね上がります。ヘッドスピードは47前後くらい出せるようになると、260Y~270Yくらいの飛距離をそこまでクラブを振り回すことなく簡単に出せるようになります。まずはこの数値を目指してアマチュアはトレーニングに励むことがひとつの目安となるでしょう。

まとめ

ヘッドスピードを上げるには、体の柔軟性を磨き、腕や腰の捻転力を向上させる方法か、もしくは腕力や脚力を鍛えてクラブを早く振るための筋力を作るか。主に2つの方法があります。後者の方法でヘッドスピードを上げたいというのであれば、ますは自分のスイングを見直して体のどの部位をトレーニングすればクラブを早く振れるのか真剣に考えます。

場合によっては自分がどんな球筋のボールを打ちたいかによってどの筋肉を鍛えればそういった軌道でクラブを振れるようになるのか、そういった考えから逆算して最適な筋トレ方法を見つけるという発想をもっても良いのかもしれません。

誰でも簡単に手っ取り早く効果を実感できるのは背筋力と脚力の筋力アップです。この2つの筋肉を鍛えるために、まずはゴルフ場でプレー中でも簡単に取り組むことができる「カート無し」ドリルに取り組んでみてはいかがでしょうか。

最初は簡単な訓練から始めて、最終的には側筋やひらめ筋を鍛えるハードなトレーニングにも挑戦してみてください。 ついでに手や腕を鍛えることもヘッドスピードを上げるための必須の方法であること知っておいて損ではありません。ヘッドスピード50以上の飛ばし屋を目指してとまではいかないものの、平均260Y~270Yくらいの飛距離を簡単に出せるくらいには誰でもなりたいものですよね。