セカンドショットが上手くいかなかった時など、何とかアプローチを近くに寄せたい時ってありますよね。距離の短いショートゲームで多いミスといえば、ダフリやトップ、それからざっくりなどがあります。アプローチが苦手でいつも失敗してしまうという方は是非参考にしてみて下さい。今回はゴルフのアプローチで意識すべき4つのポイントについて解説します。
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ポイント1:手首だけの力に頼って打とうとしてはダメ

距離の長い残り距離50~80ヤードくらいのアプローチであれば、腕や手先の力ではなく、誰でも体の回転でボールを打つことができます。しかし、残り距離が20~30ヤードの短いアプローチは距離感を合わせるのが難しく、どうしてもスイングの振り幅が小さくなってしまいがちです。そんな時に小手先の力だけに頼って距離を合わせようとすると、必ずダフリやトップのミスが出ます。アプローチは距離が短くなればなるほど、体の回転を意識してボールを打っていくイメージを持つことが大切です。
なお、体の回転を使ってアプローチするにはスイング中の「グリップエンド」の向きが正しいスイングになっているかどうかのバロメーターとなります。もし、スイング中に「グリップエンド」が「おへそ」の方向を向かずに、手元が大きく離れていたり、遅れていたりしている場合には常にグリップエンドが「おへそ」を向いた状態でクラブを振る練習を繰り返しましょう。
ポイント2:上げるのか、転がすのか。事前にしっかりとイメージを固める

アプローチが上手な人の共通点のひとつに「イメージ力」というものがあります。これは、いわゆる何か絵を書くときに、どんな絵を書こうと思うのかを創造する作業に非常に似ています。ゴルフでもどんな球筋のボールでどこに着地させて、どれくらいボールを転がすかというイメージを持って打つのと、そうではないのとを比較すると、打つ前に明確なイメージを持ってその通りに打った方がボールは近くに寄ります。
アプローチを打つ場合は中途半端な感覚でボールを打ってはいけません。ピンポジションとグリーンエッジまでの距離を歩幅で計測し、確実に寄せるには上げたほうが良いのか、それとも手前から転がした方が良いのか。明確な設計図を打つ前にイメージします。アプローチというものは状況にもよりけりですが、ボールは打ち上げるよりも、手前から転がした方が寄せやすいのはセオリーです。しかし、明確なイメージを持って打ったアプローチよりも、何も考えずに打った時のアプローチよりも満足感があります。これだけやって失敗したのならしょうがないという納得感にもつながりますし、なぜ失敗したのかを振り返る判断材料も与えてくれます。こういったことを考えていくことがアプローチ上達のカギでもあるのです。
ポイント3:砲台グリーンの攻略のカギはフェース開閉具合のコントロール

砲台グリーンとは、いわゆるグリーンが大砲をセットするような「砲台」のような形をしているグリーンのことです。手前から転がすことができないため、アマチュアにとっては寄せるのが非常に難しいグリーンのひとつになります。
砲台グリーンへアプローチをする場合、距離感を掴むことはもちろん大切なことですが、それ以上に「高さ」がどれくらい出せるかが、このグリーンの攻略の肝となります。そうなると、多くの方が高い位置にあるグリーンを狙うには、ボールを高く上げるためにクラブの面であるフェースを開いた状態で構えようとします。
ボールを高く上げるにはフェースを思いきり開くのがポイントのひとつですが、この時に開き具合が中途半端だと、ウェッジにバウンスがつかないため、ヘッドを上から打ち込んだときにソールが滑ってくれません。結果、ボールがふわりと浮いてくれずに、トップやシャンクといったミスが多発してしまいます。
フェースを開いて構える時は通常のピッチ&ランのようにハンドファーストに構えるとインパクトでバウンスが減った状態でボールに当たってしまいます。そのため、グリップはなるべく体の中心もしくは少し遅らせる状態「ハンドレイト」のイメージで振っていった方が成功率は上がります。すくい上げは禁物なので、クラブの性能(ソールのバウンス)を活かしながら、スイングすることが大切です。
ポイント4:ボールの落下地点と傾斜を考える

アプローチでボールをグリーンに乗せることばかり考えていると、ボールの落下地点をどこに設定するのか、忘れてしまいがちです。アプローチは明確なイメージを持つことが大切ですが、グリーンに傾斜がついている場合は落下してからどういう転がりをするのかということまでイメージすることが大切です。
カップまでの傾斜を計算し、どのあたりからボールが曲がり始めるのか。そいうったことを考えながら、曲がりの頂点を探ります。曲がりの頂点とは最も曲がり幅の大きいところを意味しており、その地点まで何とか転がせば、後は惰性でダラアだらと転がしていけば、それなりにカップには寄っていきます。特に下りのスライスラインなどはこの曲がりの頂点のイメージでアプローチするとチップインの成功率が上がります。